初心者向け FX業者の選択方法 FX業者を選択するときのポイント

FX(外貨の取引)をするにはFXのサービスを行っている業者で口座を開設して、パソコンやスマートフォンを使って、その口座で取引をします。

FXのサービスを行なっていれば、どのFX業者でもいいのかというとそうではなくて、自分のトレードに合ったサービスを行っているFX業者を選択します。
逆に、FX業者のサービスを見てトレードを始める場合もあります。

FX業者を選択する必要性

ここまで、使い分けるとかトレードに合ったみたいなことを書いてきましたが、トレードすることだけを考えた目線です。

FX業者を使い分けることで、取引結果に違いが発生しますが
実際にFX業者の選定、複数の口座開設、使い分けには時間も労力必要です。
空いた時間にできればいいですが、時間を作ってまですることかどうか、自分の大事な時間も含めて検討してください。

たくさんのFX業者があって比べればサービスの違いがありますが、どこのFX業者のサービスもギリギリの高水準まで来ていて
劣悪なサービスのFX業者を探す方が難しいかと思います。

FX業者の選定や使い分けなどせず、WEB広告や検索エンジンで見かけたFX業者で取引することができると思います。

スプレッド

画像の緑枠部がスプレッドで売買の値幅です。
この値幅がコストになります。

この画像の場合1ドルあたり0.002円のコストです。

FXスプレッド(値幅)の確認

どこのFX業者もトップページのどこかに掲載しているかと思います。
スプレッドに力を入れているFX業者は大きく掲載しています。

スプレッドは取引量や取引回数が多かったり、利幅が狭いと受ける影響も大きくなります。
逆に取引量や取引回数が少なかったり、利幅が広いと受ける影響は小さくなります。

ドル/円の買い(ASK)で1lot(10,000通貨)取引を例にして短期と中長期の取引の違いを比較してみます。

デイトレードで+10pipsの決済をした場合のスプレッドが0と0.2の比較すると
(デイトレードはその日のうちに決済するので決済までの幅が狭い)

約定履歴
通貨ペア 区分 数量 新規約定価格 決済約定価格 決済損益
USD/JPY 売り 1 100.000 100.100 1,000
USD/JPY 売り 1 100.002 100.100 980

スプレッドが0の場合1,000円の利益で
スプレッドが0.2の場合980円の利益になります
その差は20円(2%)になります。

中期長期のトレードで+100pipsの決済をした場合のスプレッドが0と0.2の比較すると
(デイトレードに比べて決済までの幅が広くなりやすい)

約定履歴
通貨ペア 区分 数量 新規約定価格 決済約定価格 決済損益
USD/JPY 売り 1 100.000 101.000 10,000
USD/JPY 売り 1 100.002 101.000 9,980

スプレッドが0の場合10,000円の利益で
スプレッドが0.2の場合9,980円の利益になります
その差は20円(0.2%)になります。

どちらにしてもスプレッドの狭い方がいいのでは?と思いますが、中長期の取引をすると1日単位でスワップポイント(金利差)が付与されるので
トレード期間が長い場合は、スワップポイント(金利差)でスプレッド分を回収することができるので、
取引内容でスプレッドを重視するのか判断します。

こちらはスプレッドのことを書いた記事なのでご確認ください。

スワップポイント

スワップポイントはトレードをする2国間の通貨の政策金利差です。

金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買う取引をすると金利差分(スワップポイント)の差益が発生し、
金利の高い通貨を売って、金利の低い通貨を買う取引をすると金利差分(スワップポイント)の差損が発生します。

スワップポイントにはニューヨーククローズの時に(日本時間の朝方)判定があり
判定時間の前に決済をするとスワップポイントは発生しません。

下の画像は取引画面のドル円とユーロ円のプライスボードです。

赤枠部は買い(ASK)で取引をした時のスワップポイントで
青枠部は売り(BID)で取引をした時のスワップポイントです。

USD/JPYで買い取引をした場合1lotあたり1日8円のスワップポイントが発生し
売り取引をした場合1lotあたり1日-10円のスワップポイントが発生ます。

EUR/JPYで買い取引をした場合1lotあたり1日-12円のスワップポイントが発生し
売り取引をした場合1lotあたり1日9円のスワップポイントが発生ます。

ドル円とユーロ円のスワップ比較2

判定時間の前に決済をするとスワップポイントは発生しないので
デイトレードなど、次の日にポジションを持ち越ししない(判定時間に取引をしていない)場合、スワップポイントは取引の判断材料にしなくていいのがわかるかと思います。

ドル円(USD/JPY)で次の日にポジションを持ち越す取引は
買いで取引をする場合は買いスワップが大きい
売りで取引をする場合は売りスワップが小さいで選びますが、
取引期間が数日(スイングトレード)などの場合は、上の方で紹介したスプレッドの影響もあるので、スワップとスプレッドの両方で検討をします。

スワップでFX業者を選択するときの注意としてスワップ履歴があります。
ドル円(USD/JPY)8円と紹介されていてもスワップ履歴を見ると、6円とか7円になっている日があったりします。
各FX業者のホームページでスワップ履歴が掲載されていると思いますので安定して提供されているか確認をしてください。

最低取引量

最低取引量が1,000通貨か10,000通貨というFX業者が多いです。

最低取引量が少ないということは単純にリスクが低くなります。
自分の資産も常に変動していて最低取引量が多いと自分に合った取引量に合わず、背伸びをして取引することになります。

特に最初のうちは操作方法が分からなかったり、lot数を間違えたり、売りと買いを間違えたり、決済できていなかったなどあり
そのようなことで起こる損失を最低限で抑えることができます。

操作に慣れてきても、資産の増減に合わせて取引量を微調整をしたり、新しいトレードのテストトレードなどを気軽にすることができます。

取引内容によっては最優先になる条件だと思います。

約定スピード・スリッページ・約定力

注文をしてから約定(注文が確定)するまでに少し時間があります。
長いFX業者だと体感で1秒くらいあります。

値動きの大きい時間帯では、注文をしてから約定(注文が確定)するまでの時間にスリッページ(注文した値段が不利な方にずれる)が起きたり、注文が通らなかったりします。

スプレッドの幅がいくら狭くても、スリッページが発生してしまったり、決済することができず、予定していた取引ができなかったらを元も子もありません。
値動きの小さい時間帯の取引の場合、注文が通らない、スリッページが発生することは少ないですが、値動きが大きい時間帯はよくあることです。

約定力が高ければいいわけですが、スプレッドやスワップと違って取引をしてみないと確認をすることができません。

値動きの小さい時間帯での取引であれば、どのFX業者でも100%になり、
値動きの大きい時間帯での取引であれば、100%が難しくなります。

約定力に力を入れているFX業者はホームページに約定率が掲載されているので、それを目安に
値動きの小さい時間帯で取引をするのであればスプレッドを優先し、
値動きの大きい時間帯で取引をするのであれば約定力を優先します。

出金スピード

利用しなくなったFX業者から投資資金を出金をするときに指定した銀行口座に振り込みが行われます。
FX業者によって出金の手続きをしてから指定した銀行口座に出金額が反映されるまでの時間が違います。

出金依頼をするタイミングにもよりますが、早いFX業者であれば当日、遅いFX業者であれば翌々日と大きく違います。

2日違うということは、1年間に約260日FX取引をできる日があるとした場合、約0.77%の損失にになります。
0.77%の数字だけ見ると少なく感じますが、1年に何度も出金をするような取引方法だと、大きな損失になります。
FXの出金履歴

ヒロセ通商JFXは、1千円以上100万円以下と条件がありますが、当日14:30までにリアルタイム出金依頼をするとリアルタイムで出金が行われます。

JFXのリアルタイム出金

キャンペーン

キャンペーンを利用することで取引を優位にすることができる場合があります。

キャッシュバック、スプレッド縮小、高スワップなどがあります。

キャンペーンに参加する際は条件をよく確認します。
キャンペーンには自然と適用されるものと、キャンペーンに参加表明(登録)しないと適用されないものがあったり
キャッシュバックが数か月後だったりします。

また、キャンペーンの条件を達成するために無理をしたトレードをしないように注意が必要です。

最初のうちは新規口座開設キャッシュバックキャンペーンを利用しながらFXの練習をするのがいいと思います。
利用するサイト、FX業者によってキャッシュバック金額や条件に違いがあるので確認してください。

ロスカットルール

ロスカットルールが各FX業者によって違います。
(ここでいうロスカットはFX業者による強制決済です)
※すべてのFX業者を確認したわけではないのでご注意ください。

基本的には、どこのFX業者も証拠金維持率100%を基準にロスカットを執行します。
(厳密にいうと100%を下回るとロスカットを執行)

証拠金維持率は、必要証拠金に対する純資産の割合で、保有ポジションにかかる必要証拠金の余力を示した数値です。
純資産÷必要証拠金×100=証拠金維持率

証拠金維持率が100%というのは、必要証拠金と純資産が同じ金額になるという事です。
必要証拠金額を純資産が下回った瞬間にロスカットを執行します。
(この後説明しますが、執行まで猶予のあるFX業者もあります)

ロスカットのタイミング

ロスカット執行まで猶予がない

証拠金維持率が100%を下回るとロスカットされるFX業者です。
シンプルで分かりやすいですが、レバレッジを高めで取引している場合に気を使うルールです。

資産を守るためのロスカットルールなので、即執行の回避のことを考えると、入金額を多めにしたり、口座の面倒を見てあげる時間が増えて運用効率が落ちてしまいます。
急な値動きや指標発表時は気を使います。
特にFOMCなど深夜(寝ている時間)に大きい指標があるときは疲れます。

ロスカット執行まで猶予がある

証拠金維持率が100%を下回るとアラートが発生し、ロスカット基準値を下回るか、執行のタイミングが訪れるとロスカットされるFX業者です。
証拠金維持率が100%を下回りアラートが発生からロスカット執行までに証拠金を追加することでロスカットを回避することができます。

ロスカット基準値はFX業者によって証拠金維持率が50%~90%で設定されていて、自分で変更することができるFX業者もあります。

必要証拠金の最大50%まで資産が減るリスクと入金し続けてしまうリスクから、大きく資産を減らす可能性が高くなります。
即執行の回避のことを考えることがなくなりやすいので、入金額を少なめにしたり、口座の面倒を見てあげる時間が減って運用効率が上がります。

ロスカットされるポジション

ロスカットのタイミングのほかに決済されるポジションにも違いがあります。

保有している全てのポジションを決済されるFX業者と
証拠金維持率が回復するまで保有ポジションの一部のポジションを決済されるFX業者があります。

一部のポジション決済にも、古い順や損失の大きい順に決済されるなどあります。

こちらのページにロスカットについて書いてありますのでご確認ください。

サポート体制

初心者の方もそうですが、始めてFXを始めるという方はとくに電話サポートの対応しているFX業者を利用することをオススメします。

ホームページを隅々まで調べれば書いてあることや、聞いてみないと分からないこと、電話で話してみたら自分の知らないことを教えてくれたりと良い事ばかりです。
自分で調べるという行動自体も大事ですが電話聞いた方が早く、正確性が高いので、電話サポートの対応しているFX業者を選ぶのがよろしいかと思います。

また、電話サポートが対応しているからと言ってそれだけで安心してはいけません。
実際に電話してスムーズにつながるかの確認も必要です。

ひどいFX業者では時間帯によって45分待ちということがありました。
さすがに45分も待っていられないので翌日の8:35分ころ(8:30から受け付け開始)電話したところ3分でつながりました。

電話サポートは松井証券MATSUI FXが月曜日~金曜日7:00~24:00まで対応していて、その他にも有人チャット、遠隔操作によるリモートサポートも対応していて、これからFXを始める方に良いサービスです。



こちらにMATSUI FXのことを簡単にまとめました。

最後に

オールマイティーなFX業者があればいいのですが、すべての条件を満たすのは難しいですね。
どのような取引には、どのFX業者を利用すると有利か不利かというのがあるので検討してみてください。

現在スワップポイントで取引しているポジションがあるのですが、+100円+70円+70円の3つのFX業者を利用しています。
現在のスワップポイントだけ見ると+100円のFX業者1択なのですが、半分になったり、3分の1になったりと急な値動きがあるので3つの口座を使って管理しています。
これが正しい行動か分かりませんが、リスクを減らすことを考えると結構手間がかかりますね・・

投資に関する注意事項

このブログで紹介をしている情報は元本や利益を保証するものではありません。
為替の取引を行っている以上、為替相場の変動、政策金利の変動などによる損失が発生する可能性があります。
投資の対象、取引の仕組、リスクについて十分な理解の上、 ご自身による判断と責任において取引をお願いいたします。
投資対象について、投資行動や運用手法を推奨するものではありません。
投資に関する最終決定はご自身の判断にてお願いいたします。
投資によって発生する損益は、すべて投資家の皆様へ帰属します。
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